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組織文化としての体育の指導観形成―小学校という組織に着目して―
[単行本(ソフトカバー)]成家 篤史(著)
発行日: 2019/9/28
頁数: 152ページ
ISBN-13: 978-864503846
定価: 1,800円+税
内容紹介
小学校では体育が成果主義に陥っており、体育を通して体育嫌いになる学習者を生み出している状況がある。
学習指導要領では学習者に自立して運動を行うことができる力を育てることや運動の喜びを味わわせることと体力の向上を図ることが関連付けられて指導することが述べられているが、これらの内容が現場で具現化されていない。
そのため、体育では教師の実技に関する知識と指導に関する力不足や授業を通して体育嫌いを生み出していること、学習指導要領を具現化することといった点に課題があると考えられる。
教師が体育に関する葛藤を生じていても指導観は変わりにくいのは既有の指導観に教師が囚われているからと考えられる。理由を追求していくと、そこには、何らか暗黙裡に教師に影響を及ぼしているものがありそうである。
暗黙裡に影響を及ぼしている存在と体育の指導観形成との関連について、これまで研究がなされてこなかった。
そこで、本書では、「小学校教師の体育の指導観形成において暗黙裡に影響を及ぼしている存在はどのようなもので、その存在はどのように形成されていくのか」について明らかにすることを目的とする。
著者について
帝京大学教育学部教授(2020年現在)博士(教育学)。
専攻は体育科教育学。
埼玉県公立小学校に勤務する傍ら、埼玉大学大学院(修士課程)にて心理学と体育科教育学について学ぶ。
現職の教員時代から、「感じ」と「気づき」を大切にした授業づくりについて実践研究を行う。
東京学芸大学連合大学院(博士課程)では、教師の指導観形成について組織文化という視点から研究する。