ジャンル>闘病記
-
強迫症状闘病から開けた新世界――精神疾患当事者の現代社会へのメッセージ
[単行本]鶴田 英規 (著)
発行日: 2021/2/10
頁数: 100ページ
ISBN-13: 978-4-434-28422-9
定価: 1200円+税
内容紹介
精神疾患患者が、人としてリカバリーして本当に幸せになるためには、症状をなくしたり、就労するだけが大切なのではない。それ以上に大切なのは心のあり方である。
著者が長い闘病体験を通して気づかされてきたこと。それは言葉では、愛とか思いやり、やさしさ、助け合い等とか言うが、どう実現していくのか。
長い人生の苦労を通した経験からにじみ出てきて気づかされてきたこととは。
著者について
1969年東京生まれ。思春期の頃から強迫症状を発症。何とか受験し、一橋大学商学部を卒業して当時の第一勧業銀行に就職。その間大学2年の時に、鈴木知準診療所にて入院、森田療法を2カ月経験した。 一旦は症状が軽減したが、就職後の仕事での激しい心労により症状が再発し、重度のものとなる。
25から26歳時の最悪な頃は、確認強迫行為のため一人でトイレにも行けずに失禁し、おしめをはいてのたうちまわるというような廃人同然となる。
それでもあきらめず生き抜き、鈴木診療所から順天堂医院に転院し点滴による薬物療法に切り替える。すると最低限の生活水準まで奇跡的に回復し、その後は、現在に至るまで、通院での薬物療法と日常生活での森田的生活修練との両輪で治療しており、徐々に病状も回復してきている。
現在は、当事者同士での結婚7年目となり、セルフヘルプグループ「クエスト」の代表として約11年経ち、精神疾患当事者が相互に支えあって、日頃の生きづらさの体験を共有しあうというピア活動を行っている。