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房州 永井家の歴史 永井友二郎・永井眞 |
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医学の本道
―プライマリ・ケア―
[単行本(ソフトカバー)]永井友二郎 (著)
発行日: 2010/10/30
頁数: 196ページ
ISBN-13: 978-4904001707
定価: 非売品
内容紹介
はじめに 私は昭和十六年十二月、太平洋戦争のはじまったとき千葉医科大学を卒業しました。 そして海軍の軍医を四年、千葉大学医学部第二内科および成田赤十字病院内科の勤務医十二年ののち、東京・三鷹市で永井医院を開業、約五十年になり、現在九十二歳です。 私の家系に医師はおらず、医の世界をまったく知らず、医師になりました。本書に収めました論文・文章はすべて私が開業医になって以後の日本の一開業医の足あとであります。 私は医の世界にはいり、さらにわが国の伝統的な町医者、開業医となってその仕事に大きな魅力とその社会的、学問的重要性に気づきました。 日本の医学界が科学としての医学、先端医学に偏向し、プライマリ・ケア、病人中心の人間の医学を放置してきたことは、私には科学の矛盾として、いつか是正されるべき歴史的課題、重要課題と映りました。 私がこれまでなかった日本の開業医の全国的研究会「実地医家のための会」を呼びかけたのは昭和三十八年二月、約五十年前であります。学会型式の必要から「日本プライマリ・ケア学会」を設立したのが昭和五十三年六月です。 この科学万能、先端医学優先の時代に、病人を人間として、その生活のなかでみていこうとする「プライマリ・ケア」の若木はまだまだ生長をはじめたばかりです。この五十年、多くの方々のお世話になりました。代表的なお方に、武見太郎、川喜田愛郎、砂原茂一、阿部正和、羽田春免、森亘、高久史麿、黒川清、山村雄一、唄孝一、梅澤彦太郎(日本医事新報社)その他の方々があります。 また、とくに「実地医家のための会」のすべての会員、「日本プライマリ・ケア学会」の全会員、そして新しく発足した「日本プライマリ・ケア連合学会」の仲間たちに力になっていただきました。 このたび、「日本プライマリ・ケア連合学会」の平成二十二年秋季セミナーが大阪で開かれ、私は講師として「医療の基本について」話をすることになりました。 私はこの大きいテーマについて語りたいことが多く、時間が足りませんので、これを補う目的で本書、私の好きな別刷集をつくり、さし上げることとしました。 これまでお世話になった多くの方々にも、ささやかなお礼のつもりで本書をさし上げたいと思っております。
著者について
永井友二郎略歴 昭和十六年 千葉医科大学卒業 昭和二十年 千葉大学医学部第二内科入局 昭和二十五年 成田赤十字病院内科医長 昭和三十二年 永井医院開業 昭和三十八年 「実地医家のための会」設立 昭和四十八年 厚生省医事紛争研究班委員 昭和五十三年 「日本プライマリ・ケア学会」設立に参加 昭和六十年 日本医師会生涯教育制度化検討委員会・委員長 昭和六十三年 日本医師会最高優功賞受賞



