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江藤淳と「私」 ―江藤淳の生涯を旅する―(下巻)
[単行本(ソフトカバー)]青木 良和 (著)
発行日: 2023/7/5
頁数: 378ページ
ISBN-13: 9784864504904
定価: 2200円(本体2000円+税10%)
内容紹介
江藤さんは、「・・・と私」と題名をつけた文章が多いが、私もそれにならって『江藤淳と私』という本の題名にした。私が、時代時代にぶつかってきた問題に対しどのように考えてきたのか合せて読んでいただければ幸いである。
江藤淳は、私の学生時代に大きな影響を与えた批評家である。江藤さんが66歳で自害することになる1999年まで、江藤さんの著作を読み続けてきた。江藤さんが亡くなってからもう20数年以上がたつ。私の年齢も江藤さんを大きく超えてしまった。江藤淳に出会わなかったら、もっと違った人生を送ってきたかもしれない。
私が読んできた作家は沢山いる。中上健二、村上春樹、宮本輝、村上龍、立松和平、島田雅彦といった私と同世代の作家達、先頃亡くなられた大江健三郎、そして私が敬愛してきた山田詠美、小川洋子、増田みず子、村田喜代子、大原富江、川上弘美、柴崎友香、よしもとばななといった女流作家の作品を愛読して来た。この本で取り上げた〝第三の新人”と呼ばれた小島信夫、安岡章太郎、庄野潤三、吉行淳之助、そして戦後派作家の一人である島尾敏夫、内向の世代と呼ばれる古井由吉、阿部昭、日野啓三とほぼ同世代となる古山高麗夫や車谷長吉も好きな作家である。あとは、これらの作家とともに人生の余生を楽しみたい。(あとがきより)
……
江藤淳の著作をはじめとして、長年日本文学を愛読してきた著者が、自身の人生の軌跡と照らし合わせながら、その内容および、同時代の文学、作家の解説をする。
著者について
1948年、神奈川県生まれ。一橋大学経済学部卒。1972年、富士写真フイルム株式会社入社。イメージング事業部長として、デジタル化の進展による構造改革の指揮を執る。
ヘルスケアー事業部では、サプリメントや化粧品などの新規事業の推進を図った。2012年、富士フイルム株式会社執行役員退任。
2018年より恵泉女学園大学特任教授、現在、社団法人日本写真協会会長
著書:「―富士フイルム・マーケッティングラボの―変革のために16の経営哲学」