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読書撃剣 男谷精一郎と平山行蔵
[単行本(ソフトカバー)]服部 錣弥 (著)
発行日: 2021/7/21
頁数: 230ページ
ISBN-13: 978-4864504232
定価: 1,980円(本体1,800円+税)
内容紹介
江戸時代中期以降、太平の世に慣れ、士風軟弱となって、剣道もまた形式に流れて保守的となっていった。自己の流儀の伝統を温存するだけで、他流との切磋琢磨の試合も禁止され、形を見事に演武すれば事足れりとする、云う所の華法剣術とよばれる時代であった。
そのマンネリから脱却すべく、正徳年間に直心影流の長沼家によって面と小手の防具と竹刀の改良が工夫され、さらに五十年後の宝暦の頃、小野派一刀流から出た中西家で一段の改良と腹当て(胴)が追加されて、形剣術から面小手竹刀の撃剣の時代に入っていった。
(中略)
この面小手撃剣の第一期ともいうべき文政から天保期を中心に活躍したのが男谷精一郎信友である。剣道史上、剣聖とか、君子の剣と評された人物である。男谷が名人であったことは、勝海舟の「追賛一話」をはじめとして山田次郎吉『日本剣道史』からすべての剣豪小説に至るまで書き尽くされている。これらの種本は高弟と思われる門人の誰かが書いて残した『男谷先生行状録、附平山行蔵伝』と『善行録、男谷先生行状の事外』(どちらも、ほぼ同内容ながら記事の量に多少の差がある)という匿名の筆写本である。
この一部分は広く諸書に引用されているので周知のものであるが、今回は全文を読みやすく現代文にしてみたいと思う。併せて同時代に活躍した著名な剣客についても、出来るだけ史料によって当時の状況を考察してみたい。(はじめにより)
著者について
服部 錣弥(本名:服部 徹也)
一九三八年 茨城県古河市中央町生
一九六〇年 青山学院大学経済学部卒
二〇一八年 青山学院大学剣道部名誉師範、古河市剣道連盟顧問



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