写真を扱うときに注意すること
内容に合った写真を掲載する
本づくりにおいて写真はなくてはならないものの一つです。
文字中心の書籍でも内容にぴったりと合った写真があるならモノクロでもいいので掲載すると説得力が増します。
ではどんな写真を掲載すればいいのでしょうか。
第一にやはり文章の内容を補完するために掲載するのですから、内容に合った写真を選びます。
写真の良し悪しはその次に考えることで、まずはこれが最優先されます。
内容に合った写真が2枚あったとしても、掲載するのは1枚にします。
同じような写真2枚はいらないのです。
余計な写真がやたらと掲載されていると、家族アルバム的なものになってしまいます。
文章の中で重要な役割を担っている人物、街、建物、物などの写真を厳選して掲載しましょう。
写真掲載の注意点
写真を選別したら、次にその写真が本のどの部分に、どのような形で掲載するかをイメージします。
必要に応じて、掲載部分の文章に印をつけ、写真の中で要らない部分をカット(トリミング)するなどの作業をします。
ちなみに人物の顔の向きで、本の右ページに掲載するか左ページに掲載するか決まります。
右ページには左向きの顔を、左ページには右向きの顔写真を掲載するようにします。
顔が本の外側を向いていると、感覚的にそっぽを向いているように感じるからです。
特に2人の人物が見開きページにそれぞれ載っているとき、それぞれが反対側を向いていると
けんかしているかのように見えてしまうので、それぞれが内側を向くようにします。
ポジフィルムは裏焼きに注意
現在はデジタルデータが主流になりましたが、それでもポジフィルムを使用するケースは少なくありません。
特にビジュアル重視の本をつくる場合は多いです。
このとき、注意しなくてはならないのが裏焼きです。
ポジフィルムは裏と表が分かりにくいので、人物写真でも裏焼きに気づかない場合があります。
裏焼きすると、左右が逆になりますが、人の顔は左右対称なので、顔だけ見ても気づかないのです。
胸のポケットの位置や、社員章のマークを見て初めて左右逆であることに気づくこともあります。
それくらい気づきにくいものなので注意が必要です。
元の形が分からない機械部品など分かりにくいものはたくさんあります。
そんなときは画像の中に文字がないか探して見てください。
文字があれば、それがどんな小さな文字でも左右対称か非対称かわかります。