出版物の文字サイズを考える
級数とポイント
文字の大きさを表す単位には級数(Q)と ポイントの2種類があります。
最近はどちらかというと、級数(Q)で 指定するケースが多いようです。
通常の単行本などで一般的に使われる 文字の大きさは13級(Q)が多いです。
13級を基準にして、少し小さめにしたい場合は 12級、大きめにしたい場合は14級ぐらいが一般的です。
1級の大きさは0.25ミリです。
よって、13級の文字とは、 上下左右が、3.25ミリ四方の文字となります。
つまり13級の文字10文字分の長さは ベタで打った時、32.5ミリとなります。
これに対して 1ポイント(pt)は、0.3528ミリです。
よってワープロソフトのワードなどで 標準として使われる10.5ポイントの文字の大きさは 0.3528ミリ×10.5=3.7044ミリとなり、 級数で言うと、 14.8176級となります。
けっこう、大きいですね。
けれどもA4用紙に印刷すると小さく感じませんか。
それは通常の単行本(A5判、四六判)に比べて ベースとなる紙の面積が大きいことが影響しているようです。
このように計算上の文字の大きさと、人が感じる文字の大きさ、 文字の見えやすさというのは 数字だけでは計れない部分があります。
同じ級数でもフォントによって読みやすかったり、 読みにくかったりすることがあります。
また家庭プリンターの印刷では読みにくい文字も 本にするとくっきりと読みやすくなることが多いです。
文字の読みやすさはフォントや 印刷機の性能による部分も大きいことを示しています。