詩集を出版する
「春と修羅」も自費出版だった
長年に渡って書きためた詩を詩集として1冊の本にする人、少部数つくってネット書店amazonで一部を販売する人はかなり多いです。
ものすごく喜ばれます。原稿用紙、コピー用紙、あるいはブログ記事の状態の作品と本になった作品とは雲泥の差です。
「天と地ほども違う」とは体験者の言葉です。
詩集をつくるとき、多くの方が悩むのが詩の選別です。どの詩を入れるか、どの詩を省くか。作品数が多い方は悩むことと思います。
選び方には大きく2つあります。
1つはテーマで選ぶ。今回は、こういう詩集にしたいから、こういうテーマの詩を選ぶと決めると、スムーズに選別ができます。
もう一つはテーマに関係なく、好きな順に選ぶこと。自分の詩のベスト盤をつくるつもりで、気にいったものを選ぶのもいいでしょう。
選ぶのもまた楽しいものです。
中には、自分では選ぶことができないから、編集者にゆだねる方もいます。他人の目から見てどうか、それを知るのもまた楽しみでしょう。
さて、詩を選んだら、今度は順番を決める必要があります。これも悩ましいものです。
感性のパズルのようなもので悩んでしまったら、切りがなくなる可能性もあります。
あまり考えすぎず、感性で決めていきましょう。
詩はそもそも極めて個人的なものです。
人に認められるかどうかなど考えず、渾身の一作を、魂の叫びを形にしてください。
わたくしといふ現象は
仮定された有機交流電燈の
ひとつの青い照明です
(あらゆる透明な幽霊の複合体)
風景やみんなといっしょに
せはしくせはしく明滅しながら
いかにもたしかにともりつづける
因果交流電燈の
ひとつの青い照明です
一度読んだら忘れられないこの宮澤賢治「春と修羅」の序文。
「春と修羅」は誰かに認められて出版されたわけではありません。
自費出版したことにより、後世に残された詩集です。