第2回無料出版キャンペーンで当選した
『バイアーノの修道院』が本になるまでをレポートしました。
キャンペーン当選作品が本になるまで
本づくりの現場は、体験した方でなければ分からないものです。ここでは、当選作品が本になるまでの流れを通して、当社と著者の方が一緒に本を作りあげていく様子をご紹介します 。
「バイアーノの修道院」の制作の流れ
1.原稿が送られてくる

送られてきたのは、ワードで執筆した原稿です。このデータを元に編集、DTP(文字組み)の作業をすることになります。
それが次の工程です。
2.文字データの整理とチェック

3.DTP作業を開始

文字の大きさや余白のスペースなどで、1頁に入る文字数が決まり、全体の頁数を割り出すことができます。
4.カバーデザインの制作

装丁を担当するデザイナーと相談し、このイメージに沿った表紙デザインの作成に取りかかりました。
5.カバーデザインが完成

いよいよ本になるのが実感できます!
と返信をいただきました。ご満足いただいたの様子が伝わってきました。
その後、小さな訂正をし、このデザインでカバーは決まりました。
6.初校を出す

初校とは、実際に印刷されるのと同じように出力した最初の原稿のことで、「ゲラ」とも言います。初校までは1ヶ月ほどかかりました。構成が複雑で注意を要しました。というのは『バイアーノ』は元々イタリア語文書のフランス語翻訳が1829年に出版された後、その(加筆の多い)フランス語翻訳が、そのまま1848年にイタリア語に再翻訳されてナポリで出版されたという経緯があり、
それを今回山本さんが、ご自身の注釈を加えて、日本語に翻訳したからです。
初校を山本さんに送りました。
7.初校が戻る

文章の推敲も再度なされており、かなり本格的な訂正になりました。
「予想外に多くの問題があり、手間取りました」と山本さん。たとえば、「ヤコブ」を「ジャコブ」とするように人名は出身国の言語に合わせて訂正を試みました、とのこと。校正を見ていけばいくほど、いろいろ悩ましい問題が出てきます。
これに関しては、編集者としてもどちらがいいとは断言できません。いずれにしてもどちらかに統一されていることが大事です、とお答えしました。
そして、初校の訂正を行い再校を出しました。
8.再校→3校→責了

初校→再校→責了という流れですむこともありますが、今回は直しが多いので「3校」も出しました。

表紙、カバー、本文の印刷データをつくり、印刷所に入稿。
あとは刷り上るのを待つだけです。
9.完成!


10.アマゾンに登録

さらに今回は山本さんとのお話し合いで、書店流通も行うことになりました。
おめでとうございます。