● 社史の3つの呼び名

社史の呼び名について 社史というのは、それぞれの企業が作った、いわば自分史のことです。
それを企業側の主観を持って、文字にしていきます。
経済団体史を知るための資料としても、利用することができます。
社史の呼び名は、年史や記念史と言われたりすることもありますが、
違いは何かもわかりにくいものです。
これらには、線引きが明確にされているものではありません。
確かに、記念史や年史などと並び、定義自体は難しいものの、それぞれに特徴はあります。
市町村や学校法人、特定団体、企業等でも使えるのは、年史です。
何周年といった年のちょうどよい区切りに出版することが多いです。
そういった周期とは、あまり関係ないのが記念史です。
何かの受賞をしたとか、何周年記念とか、お祝いなどで出版したりする印刷物です。
イベントの紹介や、記念となる出来事など、紹介することをメインテーマとしています。
多くの場合は、団体により作るケースが多いものです。
記念史は、歴史記述の制約はありません。

社史について知る 自費出版で社史と呼ばれる自費出版があるとしたら、驚くかもしれません。
企業自身の歩んできた歴史を、正確な資料をベースとしてまとめあげ、
それを出版したものが社史です。
何周年記念だから出版する、といったものではありません。
そういうパターンもありますが、何周年に限定したものではありません。
団体や企業が、それまでの歴史を記録するといった目的を持っています。
企業と言っていますが、非営利団体であるNPOであったり、
法人組織と同じ意味合いの財団法人なども、同じく含まれることになります。
形式はひとつではなく、いくつかの形式があります。
正しい歴史を追うのが正史であり、発刊するときが最新で、
過去は創業前史まで、全部の年代を網羅しているものです。
正史とは異なる略史は、長い歴史を一部要約して書くパターンです。
また、歴史を1年ごとにたどるような編集史もあります。
正史とは真反対の意味なのが、外史になります。