先日、ふと思い立って六義園に行ってみました。
六義園は、東京都文京区本駒込にある都立庭園です。
この庭園は、元禄8年(1695年)、五代将軍綱吉の家臣柳沢吉保によってつくられたそうです。
この辺り、江戸時代は鷹狩りなども行われる田舎だったようですが、
現在では山手線駒込駅からも近く、思いっきり都会の中にあるのです。
その街中にあって、まるでベルリンの壁のような、レンガの重厚な塀に囲われて、
一歩中に入ると、江戸時代を思わせるような風流な、時の流れを忘れさせる世界なのです。
広い敷地には、回遊式の築山や池、小さな滝、石が配置されており、
花の季節、紅葉の季節にはさぞ美しいだろうと思わせます。
この庭園の景色は、江戸時代から有名であった紀州の和歌の浦の景勝をモデルに作られたそうです。
小石川後楽園と並ぶ江戸の二大庭園の一つです。
明治の時代になると、三菱の創立者岩崎弥太郎が、六義園を買収し、岩崎家の別邸となり、その後、東京市に寄贈されました。
一周するのに20分もかからないですが、回り終えたところに、
峠の茶屋風のうらびれたような、土産物をおく店がありました。
そこで景色をながめながら、うどんを食べました。
食べながら、なぜか
大学受験に失敗し、電話で「ダメだった」と伝えたときの
父の残念そうな声を思い出しました。
あの頃の父は50歳くらいで、今の私よりずっと若かったのだ、
仕事は大変だったろうな、などと思いました。
すると、そんな習慣はまるでないのに、
俳句のようなものが浮かびました。
うどん食べ 父思い出す 六義園
季語がないから俳句にはらないか。
『それでも大丈夫 不安を力に変える方法』
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