2023年
師走もはや半分が過ぎ、
クリスマスが近づいてきました。
この時期になると、
また一つ、歳をとる、と考えてしまいます。
この年末に
『情報の運び屋(上巻)情報の路』『情報の運び屋(下巻)情報の詩』
(大崎俊彦著 各1,350円+税 青山ライフ出版)が発刊されます。
この機会に情報について考えてみたいと思います。
情報とはなんぞや?
それは物に意味を与えるものです。
この世は、それ以上分割できない原子でできていることを見抜いたのは
古代ギリシアの天才デモクリトスです。
デモクリトスは、
「人は身体や財産によってではなく、心の正しさと思慮深さによって幸福になる」と言っています。
究極のブロックである原子の組み合わせで、この世ができているとして、
それらが偶然に頼ったデタラメの組み合わせで、
意味のあるものができるはずがない。
そこで情報が必要になるのです。
原子のブロックを、ある決まった順序、形態で組み合わせることで
あるものが生まれる。情報があるから可能になることです。
よく使われるたとえですが、
26個のアルファベットをデタラメに組み合わせても、
シェイクスピアのソネットは生まれない。
そして、この2つの間には、私たちから見ると、
その価値には雲泥の差があります。
その価値を創ったものは何なのか。
それはシェイクスピアの頭脳であり、
彼の感性、美意識を生み出した人間社会ということになります。
乱暴に言ってしまうと、
情報は物に意味を与え、この世を生み出し、
この世を価値あるものにする。
人間も、物質と情報の産物であり、
自ら情報を生み出し、それを伝え、残す。
まさに『人間は情報の運び屋』であると言えます。