花を見て思った

あるとき、花を見て、はっと思ったのです。

花というのは、最初はつぼみです。

それが、

つぼみ→徐々にふくらんで→花開く
→満開→徐々にみずみずしさが失われ→枯れる
→種→芽→若葉

という過程をたどります。

誰でも知っていることです。

花は自然です。
自然は宇宙の法則に従っています。

つまりこの過程は宇宙の法則なのだから、
この世のあるもの、この世に起ることすべてに
当てはまるのではないか、と思ったのです。

考えてみると、その様相の変化はすべてに共通しています。

人間を含めたあらゆる動植物がそうです。
それは肉体的な変化だけの話ではなく、
人間が生み出す創造物も、同じような様相の変化を見せます。

たとえば
会社などの組織の変遷、
アーティストの生み出す芸術作品の変遷、
作家の作品の変遷、
スポーツ選手の記録の変遷

そういったものも多少の差異はあっても、
大きく見れば、こうした過程をたどっています。

そういう意識でいると、
ベートーベンの交響曲第一番は確かに、
花が開きかけ、開いたばかりという感じの瑞々しさで、
それが第五番あたりで満開になってと、よくわかります。

ユーミンやサザンなども同じでしょう。

円熟の極みというものはありますが、
初期の瑞々しさを維持することは決してできません。

このように自然の様相をよく観察していれば、
「ああ、こういうものだよな」と思うことがたくさんあります。

たとえば天気。

雨の日もあるけれど、
晴れて気持ちのよい風の日もある。

ぼんやりとした曇りの日もある。
たまに嵐もくるが、やがて収まる。

まるで人生のようでは。

大きな目で見れば人生の変遷ですが、
3年で区切れば、その中で同じような変化があり、
3日で区切れば、その中で同じような変化があるのでは。

晴れも雨も一方的に続くことはないし、
両方必要なこともわかる。

自然はいろいろなことを教えてくれますよね。

 

 

カテゴリー: 日記   作成者: admin パーマリンク

admin の紹介

青山ライフ出版 代表取締役。北海道生まれ。1983年早稲田大学教育学部卒。経営誌副編集長などを経て、2005年青山ライフ出版を設立。実用書、エッセイ、小説、詩集、絵本、写真集など幅広い出版物を発刊している。