ジャンル>エッセイ、自分史
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二つの旅
[単行本(ソフトカバー)]とくなのぞみ (著), 溝上なおこ (イラスト)
発行日: 2014/5/29
頁数: 250ページ
ISBN-13: 978-4864501316
定価: 1,500円+税
内容紹介
本書は、2012年11月の京都旅行を動機として、昔話に見られる[二つの旅=他界への、①往路、と②復路]を論じたところから始まります。ところが例によって、筆者の「自由連想」は、またまたとんでもない所まで飛んで行ってしまいました。
「夢の世界への旅」「家族ロマンス」[男性同性愛者の「二つの旅」=①求める愛、と②与える愛][予言=結末から冒頭への旅]。そして、もはや「お約束」のような「出版社Aの思い出」。さらに今回は新しく「出版社Bの思い出」にも挑戦してみました。
この「もうひとつのおわりに」も、ある意味「出版社Bの思い出」から出発しています。筆者の「おとなになってからの出来事」から、「子どものころの『家族ロマンス』」へ、さらには、もう少し普遍的な「人類に共通する心象風景」へ。これもまた、①過去への旅、と②未来への旅、という「二つの旅」なのかもしれません。書いていくうちに、さまざまな思いが積み重なり、全体に、やや「重たい」文章になってしまいました。
なお、最近の出来事として、「小保方晴子氏の問題」(2014年3月)も、私の心に「小さな嵐」をまき起こしました。これも解釈によっては、①魔術的な思考、と②科学的な思考、という「二つの旅」です。結局のところ、「人間の思考」そのものが、ある種の「旅」なのですから、書けば書くほど、どんどん世界が広がってしまい、「一冊の本」としては「散らかった」感じになってしまったようでもあります。(もうひとつのおわりに より)
文学、美術、芸術的なテーマから、まさに今話題の人、タレント、自費出版体験など、読み進んでいくと方向感覚が少々怪しくなってくる。しかし、それがある種の心地よさに変わると、読者は「とくなワールド」の虜になってしまうだろう。「魔法の布」(2013年・青山ライフ出版)、「王の幽閉」(2014年・青山ライフ出版)もお薦め。
著者について
1962 年名古屋市生まれ
名古屋大学文学部卒。心理学専攻。
精神分析学と口承文芸学の融合をライフワークにしている。
著書に『神話とファンタジーの起源』(幻冬舎ルネッサンス)、『な ぞときおとぎ話』(文芸社)、『王女の押印・前編/後編』(一粒書房)、 『魔法の布』(青山ライフ出版)、『王の幽閉』(青山ライフ出版)などがある。