陸上の為末大さんが提起した
「なにかあったらどうするんだ症候群」が話題になっています。
何か新しいことをやろうとすると、反論される決まり文句がこれ。
「なにかあったらどうするんだ。責任をとれるのか」
と言われて、その試みは、はい、おしまいとなる。
日本停滞の原因は、これではないかと思う。
世界はどんどん変わっているのに、新しいことにチャレンジしないのだからおいて行かれるのは当然。
日本がかなり重症なのは、コロナ対策を見ればわかる。
情勢は日々変わっているのに、同じことを延々と繰返し続ける。
リスクの大きさと、その対策に要するコスト、そのバランスはきちんと考慮されているのだろうか。
1の事象には1の反応、
10の事象には10の反応をするのがバランス感覚で、非常に重要。
1の事象に10の反応をしていると、世の中おかしくなる。
お金で言うと、
1万円のものを10万円で買うようなもの。
これを続けると、どうなるか?
当然、貧乏になる。
それ以上に深刻なのはメンタル。
とても息苦しい社会になっている。
「なにかあったらどうするんだ。責任をとれるのか」が怖くて怖くてしょうがないとなればバランス感覚も働かない。
この状況を突破できる人も少ない。
なぜこうなったのか。
戦後、国全体が焼け野原から復活していく過程ではあった活気が、豊かになりきった今では失われ、失う恐怖ばかりが拡大しているからだろう。
つまり日本全体が「平安貴族」みたいになっている。
歴史を顧みれば、軟弱な平安貴族は没落し、やがて武士の時代になるのだが、これを令和に置き換えると、どういうことになるのでしょうか。
自走する組織の作り方